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全身性強皮症と住宅改修

福祉事業関係者から全身性強皮症の方の住宅改修の依頼があった。

 

何のことかよく分からないので、難病情報センターのサイトで検索した。

 

全身性?限局性?難しいことがあるので直接、対象者に会い話を聞くのが早い。

 

さっそく対象者宅を訪問した。既存住宅地、鉄筋コンクリート造、築20年、集合住宅。

 

 

 

対象者は全身性強皮症で、数年前から慢性的リュウマチもあった。指の変形はなく、

 

見た目にはリュウマチとは思えない状態だった。しかし、手や足の腫れぼったい感じが

 

あるとのこと。それの影響で歩く時に何かの上に乗っている感じがする、またトイレでの

 

立ち上がりの時、壁を押さえている時も指先に違和感があるらしい。

 

この状態で出来ること出来ないことを確認し、要望を聞いた。

 

 

 

一番の要望はトイレの手すりだった。普通に出入りと座って立っての動作を補助する

 

ための手すりを希望した。

 

対象者は遠慮しながら話した。その話は床を歩いていても何かに乗っている感じが

 

あるため浴室の床がいつも気になっていた。時々石鹸の上に乗っている感じがして

 

いつか滑るのではないかと不安感があった。またホントに石鹸が落ちていると思うと

 

心配になってしまうようだった。築20年のユニットバスの床の場合、床面が

 

滑らないとも言えない。そこで床が滑らないような加工をすることを提案した。

 

この計画で見積を提出し、施工した。

 

 

 

施工後、対象者に床面の確認をしてもらった。対象者は滑りにくく感じているらしい。

 

滑らなくすると言う暗示があったのだろうか?

 

それ以降は滑る感覚がなくなったようだった。