ケアマネからでなく対象者から直接、住宅改修の依頼があった。ケアマネがいない場合、
こちらで事前申請書の書類を作成して提出することになる。その提出書類の一つに
理由書作成が必要になる。この内容にバラツキが出ることがある。
その理由書の作成者は居宅サービス計画等作成するケアマネージャー及び地域包括支援
センター担当職員が作成することになっている。しかし、ケアマネージャーがいない場合は
理学療法士、作業療法士、福祉住環境コーディネータ検定試験2級以上の資格を
有するものが作成できることになっている。この理由書の作成内容に対してばらつきが
ある。理由書作成段階で、医療機関から出ている病名や疾患状況がある時にはバラツキは
少ない。
しかし、ほとんど何も情報がない時、建築関係者の福祉住環境コーディネータでは病名や
症状を対象者から聞き出す時、医療内容はお互いが素人同士なのでなかなか的をえない。
例えば、対象者が変形性膝関節症の場合、対象者から話を聞きだすと「ひざが痛い」
「膝に水が溜まるので水を抜くのに通院している」こんな感じで身体状況の確認になる。
慣れてくると、「変形性膝関節症」とか言われていませんかと対象者に確認すると対象者は
「そうだったかな?」とか「別なことも言われたような気がする・・・」こんな会話になる。
またある日、対象者が「頸椎椎間板症」の場合、対象者から話を聞くと「腰痛がある」とか
言われても腰椎のどこかが何なのか全く分からない。この段階で首や肩などの話は全く
出てこない。「病院で腰の病気は何て言われましたか」と聞いたら、「何と言われたかな?」
こんな感じで、症状と病名がつながらない内容になってしまう。この二つの症状にしても
「変形性膝関節症」とか「頸椎椎間板症」とか記載するだけなのに、そこにたどり着けない。
間違っているわけではないが、このような内容をだらだらと「利用者の身体状況」の欄に
記載しないといけなくなる。
かつてそんなこともあり、今ではケアマネージャーがいる場合はなるべく理由書を
書いてもらうことにしている。