ケアマネからアミロイドーシスの方の住宅改修の依頼があった。
最初に病名を言われて何度も聞き直した。さっそく難病情報センターで検索した。
なかなか難しそう。対象者の動きはどうなのだろうか?しかし、本人を確認しない限り
分からないことが多いので、さっそく対象者宅を訪問した。
既存住宅地、木造2階建て、築30年、一般住宅。
対象者はアミロイドーシスという難病だった。透析歴が30年位あるとのこと。
透析が長期にわたる方に特徴のあるとの記事もあった。対象者は全身の筋力低下があった。
関節可動域制限がある。右の肩は水平より少し高く上がるが、左の方は少し持ち上げるだけ。
肘を曲げるのも直下にはできない。手首はほとんど動かない。握力は左がほとんどない。
指の拘縮が著しい。日常生活動作は全般的に介助が必要だ。トイレは立ち上がりに努力を
要するとのこと。手の届きにくいところに手すりが付いていた。そのためまだ動ける右手で
体を寄せてゆっくりと立ち上がっている。日中は自分で大小の座布団で工夫したイスに
座っていることが多い。それでも食事は自分で作っている。他の家事は家族が手伝っている。
この状態でトイレの移乗だけを確認して、出来ること出来ないことを確認し、要望を聞いた。
要望としてトイレだけでも自力で行きたいとのこと。
問題は手すりの移動と便座からの立ち上がりをどうするかだ。現状の便座洗浄機の下に
補高用材料を挟むことで立ち上がりを容易にする。その補高をどの高さにするかを
検討した。その結果、5cmの高さになった。その動作に合わせて手すりの位置を
決めていった。もともとあった縦手すりはより便器に近いところに移動した。
新規の手すりとして便器の正面の壁に横手すりを設置した。この他ドアノブを
回せないのでレバーハンドルに交換した。この計画で見積を提出し、施工した。
その後、対象者宅を訪問した時には対象者は体調がかなり落ちていて、
トイレは使用していなかった。