ケアマネからパーキンソン病の方の住宅改修の依頼があった。
パーキンソン病の改修はたまにある。今回どのような方か?と思いながら
さっそく対象者宅を訪問した。既存住宅地、鉄筋コンクリート造、築40年、集合住宅。
対象者はパーキンソン病を患って十数年、歩行が不安定で室内移動でも歩行器を
手放せない歩き方をしている。リュウマチではないらしいが指の変形がリュウマチに
似ている。特に親指の変形は指が反るような曲がり方。そのため箸を持つのも難しい。
四肢体幹機能障害になっていて、毎週リハビリ訓練をしている。
家族の仕事の関係上、独居になることもあるが、幸い家族の理解もあり、介助している。
この状態で動いてもらい、出来ること出来ないことを確認し、要望を聞いた。
玄関の出入り口、廊下、台所、トイレ、浴室の各所に手すりを付けることになった。
トイレは片開き扉を外して、アコーディオンカーテンにして出入りしやすくした。
また寝室の引戸の動きが悪く、滑車やレールを見たところ、滑車が経年劣化していた。
経年劣化に至る過程で滑車の溝部分に大量のごみが詰まっていた。そのごみが滑車に
絡み合い、滑らなくなり、扉の動きが徐々に悪くなっていった。滑車の交換が必要だった。
この計画で見積を提出し、施工した。
施工中に気になっていたことがあった。浴室にタイルが貼ってあった場所が部分的に
塗装仕上げになっていた。それをあまり理解しないまま、手すりを付けようとした。
ドリルで穴をあけている途中、浴室内の水道管に穴を開けてしまった。浴室が水浸しになり、
仕事が途中で止ってしまった。塗装仕上げになっていた部分は水道管をやり直した
部分だった。しっかり理解すれば、このことは回避できただろう。対象者家族に大変な
迷惑をかけてしまった。幸いその日の内に水道管を復旧して難を逃れた。
対象者に話を聞いたところ、数年前に室内改修をした。その時に浴室も改修して、水道栓も
盛替えたとの事だった。今後はこれらの事は最初のうちに聞くことにした。
壁がグレーになっている部分が
水道管のあった部分。
まさか・・・・