ケアマネから大腿部頸部骨頭置換術後の方の住宅改修の依頼があった。
何らかの理由で置換手術した方であろうがどんな方なのか、さっそく対象者宅を訪問した。
新興住宅地、軽量鉄骨造2階建て、築25年、一般住宅
対象者は大腿部頸部骨頭置換の手術をして、退院に向けてリハビリ中とのこと。
対象者は十数年前に左前頭葉髄膜腫で手術して、それから数年後に右手が震え、
転びやすくなったりしてパーキンソン症状があると診断された。その後、すり足や
すくみ足が見られるようになった。そうして生活していたところ、自宅前の階段で転倒骨折。
その時に置換手術を行ったようだった。これらの話を家族が話してくれた。
対象者の家族は精神面や循環器に疾患があり、自宅療養中で介護ができない状態。
この場では住宅内を細かく実測して、写真を撮り対象者宅を後にした。
訪問後、病院のPTと連絡を取り、平面図をもとに状況を確認した。PTは家屋調査を
行っていたらしくすぐに回答してくれた。
改修箇所は手すりがほとんどだった。公道までの階段の手すり、門扉周辺の手すり、
玄関内の手すり、廊下の手すり、トイレの手すり、仏壇前の手すりなどだった。
公道までの階段の蹴上が22cmあった。そのことをPTは多少気にして、リハビリの
訓練をしていた。なるべくなら低くして転倒を避けたい、そのためにはどうするか。
そこで、この階段の蹴上を低くするにはどうすればいいか相談があった。階段が長く
なることや費用の件を挙げた段階で断念して、再度リハビリを行うことにした。
この計画で見積を提出し、施工した。
施工中、住宅の床タイルが経年変化により、はがれ始めるようになった。
今回はがれる箇所は少なかったので、簡単な補修で済んだ。築年数が経っている建物では
割れることやはがれることを施工前に伝えるようにしている。特に浴室に古いタイルは
割れることが多い。
玄関土間と玄関ホール
玄関を昇降したり、靴の脱着を安全に
行うようにした設置した手すりとイス