ケアマネから加齢で筋力低下の方の住宅改修の依頼があった。
普通によくある住宅改修。さっそく対象者宅を訪問した。
既存住宅地、木造2階建て、築10年、一般住宅。
対象者は加齢による筋力低下で他にはこれといった疾患もなかった。動いてもらうと
ゆっくりとすり足で歩く。足が上がりにくく、ちょっとした段差でも足を上げることが
できなかった。和室の寝室で前室に段差が4cmあり、そこを歩くのも問題だった。
そのほか、浴室の段差が6cmあり、これはもっと大変な状態だった。
ここで出来ること出来ないことを確認し、要望を聞いた。
この住宅を訪問した時、目に付いたのが住宅の工事中だった。ほかの部分の改修工事中。
これだったら、工事中の会社に発注すればいいのに、なぜこちらに依頼したのか?
よくよく聞くと、誰しもが知っている大手住宅メーカーのリフォーム部門。またか!
工事担当者も下請け会社もどうしていいかわからないらしく、専門業者がいいとのことで
話が回ってきた。数年前に浴室も改修したようだ。
工事内容として敷居撤去する。これだけだったら大手住宅メーカーのリフォーム部門なら
何てことなく出来るはず。しかし、対象者の動きを見てどこをどのようにしたら対象者は
より動きが楽になるか、障害となっている部分が何なのか、などを観察して改修する。
その後、各種手続きをして工事を進める。ここの工事の内容を簡単に導きだせない。
工事の前後に行う作業が分からない。そのためトンチンカンな工事をしてしまう。
よくある問題点は対象者の動きを観察するのができなくて、専門性のある人にたよる。
今回もう一つの問題点は工事費。敷居撤去だけだと全体改修工事の中では微々たる金額。
しかしこの部分だけ別発注となると高い工事費になることがある。今回の敷居撤去は
石やタイルも絡んでいたのでなおさら高いものになった。
ここの敷居は石とタイルと木で出来ていた。
他の敷居と違って工程が多くなった。