· 

全身性エリテマトーデスと住宅改修

ケアマネから全身性エリテマトーデスの方の住宅改修の依頼があった。

 

全く聞いたことないし、訳の分からない病名。さっそく、難病情報センターで検索。

 

原因不明のけっこう難しい病気。そう言っても始まらないので、対象者宅を訪問した。

 

新興住宅地、木造2階建て、築30年、一般住宅

 

 

 

対象者は全身性エリテマトーデスという難病の一つ。独居。

 

若い頃、病気を発症し、長いことステロイド内服薬で生活してきた。

 

最近、四肢のしびれが出てきた。また、壊死性筋膜炎で数か月入院していた。退院後、

 

左上肢下肢に脱力があるようだ。右は上肢に力が残っている状態で、下肢は筋力が

 

弱っているようだ。室内は4点杖で移動している。自己導尿もしており、ADL

 

けっこう難しい状態で生活している。生活支援は近くに住む家族が支援している。

 

このような環境で、動いてもらい、出来ること出来ないことを確認し、要望を聞いた。

 

 

 

室内にはほとんど手すりもなく、杖のみで移動していた。

 

いちばん苦労しているのが、トイレと浴室とのこと。トイレには既存の手すりが一本

 

あったけど、それだけでは動きをカバーできない動きになっていた。そのため便器の前で

 

身体の回転が容易にできるように手すりを追加した。生活は1階で食事や入浴や

 

くつろぎなどで、2階は趣味の部屋があり、用途別に住み分けていた。そのため、

 

2階のトイレにも同様に手すりを設置した。浴室は出入口と浴槽周辺に手すりを設置した。

 

浴室の出入口はアルミ製の片開き戸だったが、出入りが難しい作りだったので

 

シャワーカーテンにすることになった。

 

このほか、1階の廊下の各所に短めの手すりを設置することになった。

 

階段手すりはどうしているか聞いたところ、両手を階段につきながら登り、下りる時は

 

階段に座りながらゆっくり降りているとのこと。かなり安全な階段昇降である。

 

この計画で見積を提出し、施工した。

 

 

 

また、生活動作が遅くなってきて、2階にいる時に来客があるとすぐに出られないので

 

外部との連絡手段としてインターフォンを設置することになった。

 

住宅が昔ながらの電気容量で使用していたため、よくブレーカーが落ちるとのこと。

 

容量を少しだけ上げて、安全なブレーカーにして改善した。