ケアマネからがん患者の方の住宅改修の依頼があった。
がん患者は以前にもあったけど、長期入院による筋力低下が多いのは確かだ。
しかし個人差があるのでどの程度何が必要か、住環境によっても変わってくる。
若いころから運動をして、現在も続けているような方だと手すりなどで済むことが多い。
住環境も近年できた住宅だと室内は段差も少なく要所に手すりだけで済むことが多い。
電話だけではどのような方かわからないので、さっそく訪問することにした。
新興住宅地、軽量鉄骨造2階建て、築数年、一般住宅。
対象者はガンの患者と聞いて伺ったところ、家族全員がガンとのこと。
前立腺がん、胃がん、がんが骨に転移などいろいろと対象者から話しを始めた。
ガンが骨への影響があり、腕を肩より上に上げられない。重いものを持つことができない。
転倒したらいろんな部位の骨折が考えられるらしい。生活動線の確認が必要だ。
現状として筋力低下もあり、ふらつきもある。体の痛みも出てきたようだ。
家族としてはここで生活を継続したい。そこで転倒しないように対策をしたいとのこと。
さっそく、対象者に動いてもらった。出来ること出来ないことを確認し、要望を聞いた。
対象者家族は身長や体形の差はほとんどなく共通した対策でよさそうだった。
住宅周辺には高低差があり、門扉とその周辺の手すり、玄関前の手すり、部屋の出入口
廊下の曲がり角、室内の各所に手すりを付けることにした。
この建物は軽量鉄骨造だったが、木材も併用していたので取付には問題はなかった。
最近の軽量鉄骨造は木材をほとんど使わない作りもある。何とも難しい世の中。
築年数が浅い住宅のため室内には段差もなく、浴室や階段には手すりが付いていた。
今回、大きな改修工事は必要なかった。しかし、外手すりが長いがために工事費は上がった。
対象が二人のため何とかやりくりして介護保険内で設置可能となった。
この計画で見積を提出し、施工した。