ケアマネから筋力低下の方の住宅改修の依頼があった。
普通に筋力低下の方だろうと思い、さっそく対象者宅を訪問した。
既存住宅地、木造2階建て、築数年、一般住宅。
対象者は普通に筋力低下だった。普通に入浴したいとの事だった。
手すりがあれば何とかなると要望した。しかし浴槽を見てびっくりした。小柄な方だと
手すりを付けただけでは入れない浴室の作りだった。浴槽のふちの高さは洗い場から
60cm近くあった。こんな浴槽は見たことがなかっただけに驚きだった。
しかも作りつけの浴室だった。地域ではちょっと有名なビルダー住宅。
なぜこんな作りにしたのだろうか? いろいろと考えてもよく分からなかった。
健常者は難なく入浴するのだろうけど、小柄で筋力低下となると、このふちを乗り
越えるのは至難の業。今迄で一番高かったのは55cm位があったくらいだった。
それをしのぐ高さ。タイルを傷つけたくないとのことで張り付け手すりにするか
どうかだったが、それも家族に拒否された。そこで、洗い場にすのこを敷き詰めて
浴槽には浴槽内いすを置いて入浴するようにした。ふちの高さは少し解消した。
ビルダー側はなぜこのような浴室にしたのか今でも不思議だ。ビルダー住宅の改修は
あるが、ビルダー愛好者の家は介護用の改修は難しいことがある。
手すりはあるものの入りにくい。
浴槽のふちの高さは60cm位
またぐには難しい。
ある日、ケアマネから住宅改修の依頼があった。
見積して、その直後にケアマネを介して「この会社は大手でない」とのことで中止になった。
こんな話ほとんどないけど、たまにある。
またある日、ケアマネから住宅改修の依頼があった。
対象者は内装の改修工事を行っていて、そこへ手すりだけ付けるために呼ばれた。
内装改修工事を行っているのは大手住宅メーカー。トイレの改修工事の途中で、手すりを
どうしていいかわからずにお呼びがかかった。便器の位置が手すりを着けようがない位置、
便器周辺で介助するにも介助しにくい位置にセットされていた。
この家では便器の位置のやり直しになった。手すり屋さんではないことも説明した。
またある日、ケアマネから住宅改修の依頼があった。
対象者宅に訪問した後、家族から大手住宅メーカーの方がいいから見積は出さなくて
いいことになった。しばらくして、手すりが使いにくいから見てほしいとのことで
ケアマネから連絡があった。高さがちぐはぐで、この住宅もやり直しになった。
「手すり屋さん」でないことを説明しても、対象者が困った時に連絡がある。
何だかな~~・・・・