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アルツハイマー型認知症と住宅改修(2)

ケアマネからアルツハイマー型認知症の方の住宅改修の依頼があった。

 

認知症の方の住宅改修はまあまあある方だ。家族が対象者にどのように関与しているかで

 

その家の生活環境が穏やかだったり、ピリピリしたりして変わってくる。

 

今まで出会った認知症の方はたまたま、温厚な方が多かった。

 

さっそく訪問した。 既存住宅地、木造2階建て、築10年、一般住宅。

 

 

 

対象者はアルツハイマー型認知症で身体的には普通に歩いている。

 

玄関から外へ問題なく出入している。階段も上って行く。しかし外出時は杖を使用している。

 

このような状態で、出来ること出来ないことを確認し、要望を聞いた。

 

今回転倒が怖いとのことのことで、玄関周辺と階段に手すりを設置することになった。

 

この対象者の家族は献身的に対象者の世話をしていた。

 

さっそく、見積を提出し、施工した。

 

 

 

どの認知症のタイプの方にしても、手すり設置で心がけていることがある。

 

それは手すりを金物で固定する時、なるべく頑丈に設置するようにしている。

 

普通の手すりの設置でも外れることはないし、ゆるむこともないのだが、認知症の方の

 

場合は加齢の割には力強さがあるからだ。手すりをしっかり握る方が多い。

 

 

 

しばらくして、また対象者家族から連絡があり、手すりの追加があった。

 

浴室、便所、廊下に手すりを追加することになった。いろんな意味で手すりが

 

必要になってきたようだ。対象者の動きを見て納得した。

 

 

 

またしばらくして、手すりの追加があった。対象者の動きが少しずつ鈍くなった。

 

ベッドや居間周辺に手すりを追加することになった。生活範囲が狭くなった。

 

そこで使わなくなった手すりがあるはずなので、それを再利用することにした。

 

 

 

手すりをいっぱいつけた住宅は生活範囲の変化により、再利用できる手すりが発生する。

 

手すり取付のビス跡は残るが、使えることもある。