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加齢による筋力低下と住宅改修(3)

家族から筋力低下による方の住宅改修の依頼があった。

 

加齢による筋力低下の方の住宅改修はよくある依頼である。さっそく訪問した。

 

既存住宅地、木造2階建て、築8年、店舗付き住宅。

 

 

 

対象者はかなり前から骨粗しょう症を患い、腰痛がひどく、腰が曲がり、外出時は

 

シルバーカーが必要になっている。つかまるモノがないと転倒することがある。

 

 

 

この状態で、出来ること出来ないことを確認し、要望を聞いた。

 

対象者と家族の要望として階段の一番下の部分が下りきるところまで手すりがない。

 

この最後のところに手すりを設置してほしいとのこと。この手すりの径45mm。

 

対象者は小柄な方。握力は年相応にある。既存の手すりは径が太いことを説明した。

 

既存を撤去して、径の32~35mmを設置することをサンプルで提案した。

 

対象者は納得したものの、家族がかたくなに既存の手すりをつなげることを要望した。

 

現状では45mmの手すりはごく一部の会社しか製作していなく、曲げるための

 

金物もなく、接続するためには慣れた大工でないと施工が難しい。高いものになった。

 

 

 

見積を提出して、施工した。

 

 

 

しばらくして、対象者から直接、追加の手すりがほしいとのことで再訪問した。

 

今回、肺炎をおこし、入院期間が長くなり、いっそう筋力は萎えていた。

 

階段の反対側、廊下、便所、脱衣洗面所、浴室に設置することになった。

 

今回は一般的に使われている手すりの径32mmにした。握りやすいとのこと。

 

日本の現状の介護用の手すりを必要としている人たちには32~35mmの手すりは

 

人の体形に合っていると思う。難病とか特殊な場合は別である。

 

 

 

これで、見積を提出し、施工した。

 

 

 

その後は、手すりは使えているとのことだった。

 

 

初回訪問時の現地でのラフスケッチ。

 

右側が平面図、左が断面図。

 

点線の部分を追加した。