ケアマネから大腿骨頸部骨折を繰り返した方の住宅改修の依頼があった。
この部分を繰り返し骨折するとはどう言うことなのだろうか?さっそく訪問した。
新興住宅地、木造2階建て、築30年、一般住宅。
対象者は今回、右大腿骨頸部骨折、3年前に同じところを、7年前に左側を骨折。
現在は、腰痛の訴えが強く、足こぎの車いすで生活している。家族の協力はない。
家族はヘルパーさんが家に来ることをよくは思わない。
つたい歩きや手びきによる歩きはある程度可能だった。
この状態で動いてもらうこともなく、出来ること出来ないことを確認し、要望を聞いた。
我々が対象者宅を訪問する前に、かかわっていたOTが家屋調査していた。
本人の意欲はあるらしく、トイレや入浴は手すりと段差改修でできるとの事だった。
室内は小さな段差(15~18mm)が各所にあるため、車いすでは動きがとりにくい。
寝室-廊下、廊下-便所、廊下-洗面脱衣これらの段差の改修が必要。
床の段差の改修は床材を張り増すこと、敷居の一部を削ることで対応する。
トイレと浴室はそれぞれ、要所に手すりが必要なことを確認した。
調子が悪い時は、入浴などデイサービスで対応は可能だけど、トイレはそうはいかない。
トイレの改修を提案した。廊下からゆったりと入れるように、扉の位置、便器の位置、洗面台を変更する案だった。予算の制限があり、今回は見送った。
外出時用の手すりは玄関内側に一本横手すりを設置した。
公道までは手びきによる外出とすることになった。
家族の協力をえられないとなると、ケアマネのさいはいが大変なことになる。
それと、トイレの改修提案が案の定、残念なことになった。
対象者は改修後、ポータブルトイレを使っていた。既存のトイレは使っていない。
洗面所には足こぎで行っているらしいが、トイレは使用しない。対象者の意思を
確認したわけではないが、手すりだけで使えないわけではないのだろうけど、
残念だった。
手前が廊下、奥が便所
各所に段差があった。