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オリジナル商品と住宅改修

オリジナル商品と名を打って自社ブランドで商品を提供する会社がある。

 

手すりなどの建材も同じように安く作ってあるものもあります。

 

しかし、切った材料の断面とかを見ると安くて当たり前の商品がほとんどです。

 

 

 

ある日、ケアマネから脳梗塞の方の住宅改修の依頼があった。

 

対象者の住宅を訪問した。対象者はリハビリで入院中、変わりに家族が対応した。

 

玄関周辺、トイレ回り、浴室内の手すりを計画して、平面図に描いた。

 

入院中であるため、リハビリ担当しているPTに平面図を見てもらい確認した。

 

特に変更もなく、見積を提出し、施工することになった。

 

 

 

施工も問題なく終了して、対象者も帰宅した。手すりの位置とか動作を確認した。

 

そこまでは問題なく、書類を書き終わり、支払いとなった。

 

その時に、「この手すりは何でこんな値段なんだ、もっと安いだろ」との話になった。

 

右マヒで失語症がある対象者はうまいことしゃべれない状態。何とか説明した。

 

なぜこれが高いか、どこと比較して高いか?をゆっくり聞きだした。

 

ホームセンターの手すりと比較していることが分かった。

 

建材として、一般的流通品の中で、一番安い安心したものを提供していることも説明。

 

それでも、対象者は全く納得がいかないようだった。しかしこの場はこれで終了した。

 

 

 

後日、ホームセンターの手すりを確認した。断面を見て、安い理由がよく分かった。

 

木のような模様をした手すりだった。丸いビニールコーティングした筒の中に木材が

 

詰め込まれていた。外見上は「手すり」である。当然、この手すりと比べて他は高い。

 

ホームセンターの手すりを設置したことがないので安全性の確認はできていない。

 

軽く手を添えるくらいの手すりとしては問題ないと思うが、急な荷重を掛けると

 

問題が出てくるかもしれない。その点は不明である。

 

 

 

このオリジナル商品が問題になっている。

 

建材では大手住宅メーカーと言われるところがよくオリジナル商品を出している。

 

収益を上げるための「うたい文句」になり、各社が競い合ってオリジナル商品を出している。

 

しかし、最近の傾向として安く作ろうとするがために、品質が落ちている商品も結構ある。

 

中には、中国で売っているような商品かと思うくらいに雑なものもある。

 

可動部分、耐久性を要求される部分、安全性を要求する部品これらが劣悪になっている。

 

安い商品には理由がある。正当な理由で安いのならいいが、そうでないと消費者が困る。

 

 

最近、手すりのサンプルを見せて、ホームセンターのものは誰も希望しない。