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パーキンソン病と住宅改修(4)

医療関係者からパーキンソン病の方の住宅改修の依頼があった。

 

パーキンソといって、また同じようなことを想像しながら対象者の家を訪問した。

 

新興住宅地に築30年、鉄筋コンクリート造2階建ての一般的住宅だった。

 

対象者はパーキンソンと言って進行性核上性麻痺の方、と言っても区別が分からない。

 

さっそく対象者に動ける範囲で動いてもらった。初動の動きが躊躇していた。

 

そのあとも、歩くのはかなりゆっくり歩いていた。自宅内でも車いすを頻回に使用していた。

 

車いす以外にも、状況によっては歩行器まで使っている。動きのバランスが悪い。

 

今までと違うのが、話は聞くことはできるが、意思表示ができにくい状態。会話補助装置を

 

検討している。そして頸部の可動域の制限、眼球の障害もあった。

 

そこで、出来ること出来ないことを再確認して、要望を聞いた。

 

 

 

改修は2年ほど前に多少の手すりを付けた程度だった。建築屋さんの改修レベル。

 

今回は、病状を踏まえて、対象者の現状を考えて計画を立てて改修することになった。

 

要望は寝室から便所浴室回りをなるべく段差のないようにしたいとのこと。

 

現状の和室を寝室とし、廊下との段差をなくす。そのため床を張りけることになった。

 

そして移動のための手すりを各所に付けていく。寝室から廊下を挟んで洗面所、便所まで。

 

入浴は介助が必要な状態のため、入口の手すりだけにした。

 

 

 

対象者は週に一回リハビリ訓練中のため、平面図に改修予定を描き、PTに確認した。

 

これで、見積を提出し、施工することになった。

 

 

 

その後、手すりの追加で再訪問した。

 

そこで対象者家族が一生懸命に話していたのが「後ろ向きに歩行訓練した」でした。

 

今までほとんどゆっくりしか歩かなかったのが、歩くスピードが変わったとのこと。

 

追加後、再訪問していないので現状は不明。

 

 

 

寝室の床を畳からフローリングにした。

 

扉下の敷居の段差はなくなった。

 

既存の扉の高さ調整もした。