高齢になり筋力低下の方の住宅改修をすることになった。
筋力低下の場合、室内では寝室から便所周辺、浴室周辺を何かしら改修することが多い。
そんなことを思いながら、さっそく対象者宅を訪問した。住宅団地内で木造2階建て。
玄関先に6段くらいの階段がある。さっそく家族が外に出てきて説明し始めた。
室内は何とか自力で動けるようになっているとのこと。
問題は、道路から玄関への出入りが難しくなってきたので何とかしたいのが要望だった。
まず段差をその場で計測して、合計どれくらいの段差があるか、幅はどれくらいか、踊り場の状態、床面の仕上げ、木の生え具合などなど状況を見ていった。
対象者は小柄で、移動時は車いすを利用し、少しの階段とかは自力でゆっくりと上る。
しかし、自力での移動は不安があるのと、日によって体力差があって、全く動けない日もある。
その場で、家族に以下の事を提案した。
① 簡易スロープの設置
外出時レンタルのスロープを設置して上下する。安価である。
② 固定スロープの改修設置
階段をスロープに改修変更する。勾配を1/10にしてもかなり長いものになる。
③ 介護用リフトの設置
踊り場に吊リフトを設置する。道路から直接玄関内くらいまで吊り上げる。
④ 段差昇降機又はいす式昇降機の設置
道路から玄関ドアの前に車いすごと昇降できる機械を設置する。
この4つの提案ではどれもこれも「帯に短し、襷に長し」でここの家族には合わなかった。
これでは全く解決に至っていない。最後に提案したのが「人の力」だった。
それは、対象者が小柄(体重が40kgない)であることが重要だった。
玄関と道路間の出入りは男性ヘルパーが背中に背負ってマンパワーによる方法を選択した。
直接改修工事には結びつかないが、家族としては大変満足した方法で解決した。
上記③の介護用リフト これの屋外用がある。
なかなか、設置には結びつかない。
(写真は室内用)
上記④の段差昇降機
段差が、1.2mを越えると機器が高くなる。
設置状況まで多少変わってくる。