利用者はもちろん、ケアマネなどによく言われるのが、引戸部分に手すりが付くんですか?
かばさんの場合は、固定した手すりが付きます、と返事します。
ある日、介護保険課に書類を提出した時の話です。
F市の窓口の審査担当の女性でした。
窓口担当者:「これは引戸ですよね?」
かばさん :「引戸です」
窓口担当者:「引戸は動くので手すりを着けたら危ないです、承認できません」
かばさん :「この手すりは動きません」
窓口担当者:「ではどうやって付けるんです?」
かばさん :「手すり用金物を駆使して手すりを付けます」
窓口担当者:「引戸に付けるのだけはやめて下さい」
これが一連の会話でした。市の担当者は一方的ないい方で、説明することもなかったです。
他の市の窓口担当者は根折羽織、聞いてきたので、詳細を説明しました。納得のようでした。
一般的に高齢者や障害者が動くときに、手すりがあれば、自力で少しでも目的地に近づきたい。
そこに引戸があったら「引戸だから付けられない」は理由にならない。
引戸でも付ける方法は何かしらある。どのように付けるかはその状況次第。
必ずしも付けられるわけではないが、付けられないこともない。
この他に例えば、縁側から外へ出る時、従来、縁側には45cm以上の段差がある。
ここに後付け階段を設置することが多かった。この選択は正しいと思う。
しかし、外へ出たいと言う志向の方には別な方法もあるので提案は必要と思う。
扉を開けた状態の何もない縁側に手すりの設置を検討してみる。
そこに手すりを一本付けることで出入りが容易になることもある。
介護保険制度が始まってから数年して、手すり用の金物はかなりの種類が出てきた。
その手すり用金物を駆使することで、人の動きに合わせた手すりの設置が可能になった。
人は同じ症状でも、動きは人によって違う。人それぞれの動きに手すりが助けとなることが多い。