ケアマネから難病の方の環境整備をしたいとのことで依頼があった。
その難病とは「ナルコレプシー」と言われて何度も聞き直しました。
全く分からないのでどのような難病か、ネットで検索し、医療関係者に聞き取りしました。
症例があまりないとのことで、海外の情報も交えながら検索した。一問一答のブログもある。
普通の住宅地にある木造2階建て、一般的な住宅である。
眠り続けると手すりやバリアフリーなど必要ないように思えるが、要望を聞いた。
トイレは普通に起きるし、水や食べ物も少し補給するため台所に行くとのこと。
それらが終わるとまた眠り続けるらしい。二日位はこの状態を続けるらしい。
希望としては、2階に寝室があるとの事で、階段手すりが必要となった。
普通の階段手すりではあるが、どのように設置し、何が重要かいろんな意見を聞きたい。
そして、3社から見積と提案を受けることになった。通常、相見積の場合は金額のみ提示。
最近は、見積に合わせて図面を出すとその図面をもとに再見積もりする家族もいる。
あげくの果ては、他社で施工して、「お前の提出した図面で施工したけど、
全然だめじゃないか」と言いがかりまである状態だ。難しい世の中!
図面はあくまでも計画段階の情報で、詳細は施工中に微妙な変更が多数ある。
今回、見積提出後、対象者の家族が金額だけでなく各社に意見聴取した。
一般的に、階段手すりは要所を押さえることが最も重要だ。それは口頭で伝えた。
その要所を得ないまま、階段手すりを設置しても安心感が得られない場合がある。
案の定、今回も安いだけの見積もあったらしい。一般的には家族は安い会社を選ぶ。
回り階段手すりの場合、階段内の内側と外側では施工費は外側に付ける方が高い。
今回、金額だけで施工会社を決めない家族だっただけに正解だと思う。
その家族はじっくり各社の話を聞いて、ケアマネの意見を聞いて決めたようだ。
難病という重要な問題もあるのだが、じっくり話を聞くという行動も大事だ。
それと、人と人の相性もあるだけに施工会社を選ぶのは難しいところもある。
今回も要所を得たところに手すりがあり、対象者は手すりを無意識につかんでいた。
今回設置した手すりは自然につかむように、前から設置してあったように使用していた。
家族が言うに、「この手すりはこの家に馴染んでいる」。
手すり棒はシロクマ、金物は矢崎化工・シロクマの混在。